毎年10月1日は「ピンクリボンデー(乳がん検診の日)」です。
今年もピンクリボン月間が間もなく始まります。
乳がんの早期発見や早期治療の大切さを訴える「ピンクリボン運動」は
もともと乳がん先進国といわれているアメリカで1980年代に始まりました。
乳ガンは他の癌にくらべ的確な検査方法が多く存在し、治療方法も多く、
がんが早期の段階で見つかり適切な治療がなされれば、完治も多い疾患です。
乳がんは自分自身で発見できる数少ない癌のとも言われており
定期的なセルフチェックや乳がん検診をすることが大切であるということは
ここ日本でもピンクリボン運動の広がりとともに、多くの人に知られています。
また乳がんと診断されたテレビタレント・著名人らによる自らの闘病生活について
マスメディアを通して知ることも多くなり
「決して他人事ではない」「検診が大切」と改めて感じている方も多いでしょう。
ですがその一方
「病院に行くのは怖い」
「検診は面倒くさい」
「検査が痛そう」
といったイメージにより検診から足が遠のいている方も多いようです。
乳がんとはどのような病気なのか、どのような健診方法があるのか。
正しい知識を得ることが、自身や家族の命を救う一つの方法となります。
今回は改めて乳がん健診について解説します。
乳がん健診
健診方法はマンモグラフィと超音波検査があります。
いづれの場合も、生理後など胸の張りの少ない時に受診することが理想です。
それぞれ検査には特徴がありますが、例えば日本人は40歳を過ぎても乳腺が厚い人が多く マンモグラフィ検査を行っても白い部分=厚い乳腺によりしこりなどの所見がかくれてしまい見つけにくいこともあり マンモグラフィだけでは検査が不十分なケースもあります。
ですのでそういった人の場合はエコー検査の併用もオススメしています。
私たち名古屋ピンクリボンフェスタのミッション
名古屋ピンクリボンフェスタ実行委員会は2005年より名古屋を中心に乳がん検診の推進を伝えるピンクリボン運動を進めてきました。
当初の乳がん検診率7.8%。今まで多くの方々のご支援応援をいただきながら活動の幅も広がり
現在の検診率は約38%と高くなりました。しかし乳がんは12人に1人が罹患すると言われています。
乳がんへの”知識”という武器
わたしたち名古屋ピンクリボンフェスタとしては、乳がん検診率の向上、乳がんの知識啓発への理解を活動目標としてかかげていますが、
闇雲に、マンモグラフィー検診受診を推し進めているわけではありません。
- ・色々な検診の方法などの情報をメリット・デメリットもきちんと伝える。
- ・検診そのものや検診方法などの色々な情報を色々な方向から分析する。
- ・一般の方々に情報を正しく理解していただけるよう伝える。
そして検診や治療法などについて正しく選択する各人の知識(知識という武器)を増やしてほしいと願ってこのイベントをしています。
検診とともに、心と身体への日々の健康管理を
実際に増え続けている癌死亡率が、へる要因としてひとつ、検診率の向上(もちろん検診の精度管理の向上も大切です)であるのは事実です。
ただ、癌にならないためにはやはり、免疫力、自然治癒力をたかめ、食事、運動、ストレスケアが重要です。
多くの女性が検診のメリット、デメリットも理解し、病気予防知識をたかめながら、自分の健康管理をしていくこと。それができたら、一番いいなとおもっています。
私たちは地域に根ざした、あたたかみのある活動をモットーにこれからも活動を続けていきます。
たくさんの女性の笑顔が少しでも増えていきますように…
これからも私たちピンクリボンフェスタの活動を応援してください。
ピンクリボン月間中は名古屋市による乳がん検診バスでの検診も行われます。
(対象者、費用など詳細はHPをご覧ください。)
乳がん発病により、悔しく、悲しい思いをする人が一人でも減って欲しい。
「早期検診」「早期発見」「早期治療」の大切さを知って欲しい。
大切な命、大切な人を守るために。
女性だけでなくご家族、お友達とぜひご参加ください。
詳しくは名古屋ピンクリボンフェスタ2016月間特集サイトをご覧ください。
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エディター:名古屋ピンクリボンフェスタ実行委員会委員長 伊藤加奈子
ココカラウィメンズクリニック院長/産婦人科医師
女性のための癒しと医療の総合施設「ココカラウィメンズクリニック」院長。統合医療、代替医療の普及、自然派美容、
食育などの観点から女性の健康とライフスタイルを支援。 「NPO法人ウーマンリビング代表理事を務める。