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乳がんとは

乳腺にできる悪性の腫瘍です。

がん細胞ができる部位によって、「乳管がん」と「小葉がん」に分けられます。
乳頭や乳輪にただれなどが起こる「パジェット病」という特殊な乳がんもあります。

がん細胞が乳管や小葉にとどまっているものを「非浸潤がん」、外の組織にまで広がったものを「浸潤がん」といいます。

日本では乳がんにかかる女性が年々増えていて、今は16人に1人が乳がんにかかるといわれています。そして、30〜50代の比較的若い年代がかかるのが大きな特徴です。

発症は、30歳代から急増し、40歳代後半が発症のピーク。30~60歳代の女性で発見されるがんの中では、もっとも死亡者数が多くなっています。

 

症状

ごく初期はほとんど自覚症状がありません。次第に乳房にしこりが触れるようになります。また、乳頭から血液の混じった分泌液が出たり、乳頭や乳輪がただれたりすることもあります。
がんが皮膚の近くに発生した場合は、皮膚の引きつれが起こったり、乳頭が陥没したりすることもあります。

 

検査と診断

 

視触診
医師が直接乳房に触れたり目で見て、しこりや引きつれ、くぼみがないか、乳頭からの分泌物の有無、皮膚の状態などをチェックします。

 

マンモグラフィ検査
乳房を撮影するレントゲン検査で、小さなしこりや、触診ではわからない小さな石灰化を発見することができます。検査では、乳房を圧迫板というアクリルの板とフィルムの入った板との間に挟んで圧迫し、乳房を平らにして撮影します。上下や斜めなど2方向から撮影するのが基本的です

少し痛みをともなうことがありますが、数秒ずつの時間です。

 

超音波(エコー)検査
超音波を乳房にあてておこなう画像検査で、放射線被爆や痛みがないメリットがあります。マンモグラフィ検 査同様、小さなしこりを発見したり、しこりの内部をみて性質についても判断することがある程度可能です。水を含むのう胞など良性のものもよく発見されます。

20代〜30代前半の乳房が張っているような方や、授乳中のかたでも検査することが可能です。

細胞診

マンモグラフィ検査や超音波検査の結果、疑わしい部分があったとき、より詳しくしらべるために行われる検査です。検査は、腫瘤に針を刺してしこりの細胞を吸引する「穿刺吸引細胞診」、乳頭からの分泌物を採取する「分泌物細胞診」などを行い組織を調べます。

 

組織診(組織生検)

腫瘍が悪性か良性かを最終判断するために行う検査です。
検査には、乳房を切開して腫瘤の一部もしくは全部をとる「外科的生検」、

直径数mm程度の針を刺して組織を採取する「針生検」

直径 3~4mm程度の太い針(マンモトーム®)で組織を取る「マンモトーム生検®」

3つがあります。

乳房に大きな傷を残すことなく検査ができる「針検診」や「マンモトーム生検®」が主流になっています。

 

治療

基本的には手術でがんを切除します。がんの大きさや進行度にもよりますが、現在は「乳房温存手術」といって、乳房をせる方法が主流です。
ただし、がんが大きかったりや進行しているような場合では、乳房全体を切除する「乳房切除」が必要になることもあります。

時に、手術前に抗がん剤を利用して、がん細胞を小さくしてから乳房温存手術が適応できないかを検討することもあります。

また、手術後は、放射線療法や抗がん剤を使った化学療法、ホルモン療法などを併用して根治や再発の予防をおこないます。