甲状腺ホルモンが正常かどうか、血液検査で調べます。
血液中の甲状腺ホルモン、甲状腺刺激ホルモンの値を測定して、甲状腺のはたらきや異常を調べる検査です。
甲状腺機能に異常があると、女性は月経不順が出たり、また流産など妊娠・出産のトラブルにもつながります。倦怠感、疲れやすいといった症状や
精神症状もでやすく、うつ病や更年期障害と間違われることもあります。
甲状腺疾患は女性に多い病気ですが、一般健診や自治体健診ではチェックされない項目です。定期的にきちんと検査を受けておきましょう。
検査する項目は
FT3、FT4(甲状腺ホルモン)TSH(甲状腺刺激ホルモン)といったものが多いです。
・甲状腺の病気は女性に多い病気なので、5年に1回は受けたい検査です。
・血縁に甲状腺の病気がある人は1~2年に1回は受けましょう。
甲状腺は・・
甲状腺は、のどぼとけの下にあり、蝶が羽を広げたような形をしているホルモン分泌器官です。
甲状腺から分泌される甲状腺ホルモンは、人間が生きていくのに重要なエネルギー産生やたんぱく質の合成などを調整しています。
検査の方法は
採血による血液検査です
検査で何がわかる?
甲状腺ホルモンの分泌が過剰=甲状腺機能亢進症
甲状腺ホルモンの分泌が不足=甲状腺機能低下症
などの病気が発見できます。
FT3、FT4の値が高くTSHの値が低い場合は、甲状腺機能亢進症です。バセドウ病、無痛性甲状腺炎、亜急性甲状腺炎、甲状腺機能結節などが考えられます。
FT3、FT4の値が低くTSHの値が高い場合は、甲状腺機能低下症です。橋本病などが考えられます。
・FT3(遊離トリヨードサイロニン)、FT4(遊離サイロキシン)
甲状腺は、脳の奥にある下垂体というところから分泌される甲状腺刺激ホルモン(TSH)の刺激を受けて、
トリヨードサイロニン(T3)とサイロキシン(T4)という2つの甲状腺ホルモンを分泌します。
T3とT4は血液中ではそのほとんどが血液中のたんぱくと結合していて、結合していない残りをFT3(遊離トリヨードサイロニン)、FT4(遊離サイロキシン)といいます。
実際にホルモンとして作用しているのは、FT3、FT4なので、
最近はFT3、FT4を測定がよく行われます。
・TSH(甲状腺刺激ホルモン)
T3、T4の分泌は、甲状腺刺激ホルモン(TSH)の影響を受けるので、TSHの値も測定します。
これら3つの検査結果を組み合わせて、総合的に判断します。